情シスが見る「導入可否に影響する」海外AIの10項目|止まる前に確かめる

掲載データの確認日 2026/10/15

100確認項目を同じ条件でそろえています

情シスが見る導入可否の項目のイメージ

データの扱い

情シスが見る導入可否の項目

確かめる項目
10項目
導入可否に影響
10項目
確認する人
1者
立場×影響

情シスが受け持つ確認のうち、答えによっては導入そのものを見送ることになる項目を集めました。全部で10項目。チェックリストで漏れを無くし、資料をそろえ、海外の提供元へ英文で質問し、社内へ回すところまで進めます。

情シスが見る導入可否の項目のチェックリスト

情シスが見る導入可否の項目(10項目)0 / 10 確認ずみ

上から、導入できるかどうかに響くものの順です。済んだものに印を付けてください。

一覧で見る

確かめることいつ
データがどこの国に置かれるか契約前
二要素認証を必須にできるか契約前
いま使っている仕組みとつながるか契約前
本番と同じ量で試したか試用中
1日に何回まで叩けるか試用中
社内の回線から通るか試用中
機密情報を入れてよいか契約時
1つのアカウントを共有してよいか契約時
取引先の監査に答えられるか運用中
APIの鍵をどう配るか運用中

先に確かめる:導入できるかに響く項目

このリストのうち10項目は、答えによっては導入そのものを見送ることになります。ほかの項目より先に確かめてください。

確かめること通らないときの手省いてよい場合
データがどこの国に置かれるか保管地域を選べる事業者か、日本リージョンのある事業者を選ぶ公開情報しか入れない場合
機密情報を入れてよいか入れてよい区分を一覧にして配る社外公開済みの情報しか扱わない場合
取引先の監査に答えられるか認証を持つ事業者に替える監査を受ける取引が無い場合
本番と同じ量で試したか1日分の実データで通す量が少ない業務の場合
1つのアカウントを共有してよいか人数分の席を買う規約で共有が認められている場合
二要素認証を必須にできるか必須にできるプランに替える社内ネットワークからしか触らない場合
APIの鍵をどう配るか鍵の保管場所を1つに決めるAPIを使わない場合
1日に何回まで叩けるか処理を分散させるか上位プランに替える処理量が少ない場合
社内の回線から通るか試用のうちに社内の端末から通す社外の端末で使う場合
いま使っている仕組みとつながるか間にデータの受け渡し役を1つ挟む単体で完結する場合

時期ごとに分ける

同じリストでも、確かめる時期が違います。時期ごとに分けて、前の段階で済ませておくものを先に片づけます。

契約前(3項目)

試用中(3項目)

契約時(2項目)

運用中(2項目)

項目ごとの資料・つまずき・通らないときの手

データがどこの国に置かれるか

情シスが契約前に確かめます。影響は「導入可否に影響する」、確かめ方は「規約・契約書を読む必要がある」。

  • 用意する資料:保管地域の記載
  • よくあるつまずき:保管国が書かれておらず、取引先の調査票に答えられない
  • 通らないとき:保管地域を選べる事業者か、日本リージョンのある事業者を選ぶ
  • 省いてよい場合:公開情報しか入れない場合

確かめる手順・通らないとき・社内での通し方

二要素認証を必須にできるか

情シスが契約前に確かめます。影響は「導入可否に影響する」、確かめ方は「社内の担当に確認が要る」。

  • 用意する資料:認証設定の画面
  • よくあるつまずき:必須にできず、パスワードだけのアカウントが残る
  • 通らないとき:必須にできるプランに替える
  • 省いてよい場合:社内ネットワークからしか触らない場合

確かめる手順・通らないとき・社内での通し方

いま使っている仕組みとつながるか

情シスが契約前に確かめます。影響は「導入可否に影響する」、確かめ方は「規約・契約書を読む必要がある」。

  • 用意する資料:連携先の一覧
  • よくあるつまずき:つなぎたい先に対応しておらず、手で移すことになる
  • 通らないとき:間にデータの受け渡し役を1つ挟む
  • 省いてよい場合:単体で完結する場合

確かめる手順・通らないとき・社内での通し方

本番と同じ量で試したか

情シスが試用中に確かめます。影響は「導入可否に影響する」、確かめ方は「社内の担当に確認が要る」。

  • 用意する資料:実際の処理量
  • よくあるつまずき:少量では動いたのに、本番の量で上限に当たる
  • 通らないとき:1日分の実データで通す
  • 省いてよい場合:量が少ない業務の場合

確かめる手順・通らないとき・社内での通し方

1日に何回まで叩けるか

情シスが試用中に確かめます。影響は「導入可否に影響する」、確かめ方は「社内の担当に確認が要る」。

  • 用意する資料:レート制限の記載
  • よくあるつまずき:本番の量で制限に当たり、途中で止まる
  • 通らないとき:処理を分散させるか上位プランに替える
  • 省いてよい場合:処理量が少ない場合

確かめる手順・通らないとき・社内での通し方

社内の回線から通るか

情シスが試用中に確かめます。影響は「導入可否に影響する」、確かめ方は「規約・契約書を読む必要がある」。

  • 用意する資料:通信の許可設定
  • よくあるつまずき:社内から接続が遮断され、契約後に使えないと分かる
  • 通らないとき:試用のうちに社内の端末から通す
  • 省いてよい場合:社外の端末で使う場合

確かめる手順・通らないとき・社内での通し方

機密情報を入れてよいか

情シスが契約時に確かめます。影響は「導入可否に影響する」、確かめ方は「社内の担当に確認が要る」。

  • 用意する資料:社内の情報区分
  • よくあるつまずき:区分を決めずに始め、人によって入れる情報の幅が違う
  • 通らないとき:入れてよい区分を一覧にして配る
  • 省いてよい場合:社外公開済みの情報しか扱わない場合

確かめる手順・通らないとき・社内での通し方

1つのアカウントを共有してよいか

情シスが契約時に確かめます。影響は「導入可否に影響する」、確かめ方は「その日のうちに確認できる」。

  • 用意する資料:規約の共有禁止条項
  • よくあるつまずき:共有が規約違反で、突然停止される
  • 通らないとき:人数分の席を買う
  • 省いてよい場合:規約で共有が認められている場合

確かめる手順・通らないとき・社内での通し方

取引先の監査に答えられるか

情シスが運用中に確かめます。影響は「導入可否に影響する」、確かめ方は「規約・契約書を読む必要がある」。

  • 用意する資料:第三者認証の有無
  • よくあるつまずき:認証を持たない事業者で、取引先の基準を満たせない
  • 通らないとき:認証を持つ事業者に替える
  • 省いてよい場合:監査を受ける取引が無い場合

確かめる手順・通らないとき・社内での通し方

APIの鍵をどう配るか

情シスが運用中に確かめます。影響は「導入可否に影響する」、確かめ方は「規約・契約書を読む必要がある」。

  • 用意する資料:鍵の管理方法
  • よくあるつまずき:鍵がチャットで共有され、退職後も使える状態になる
  • 通らないとき:鍵の保管場所を1つに決める
  • 省いてよい場合:APIを使わない場合

確かめる手順・通らないとき・社内での通し方

海外の提供元へ送る質問

提供元の窓口は英語のことが多く、日本語で聞いても返事が遅れます。このリストの分類に合わせた質問を英文で用意しました。送る前に、自社の名前と使い方を書き足してください。

海外の提供元へ送る質問(英文)
Subject: Questions before signing a business plan

Hello,

We are considering your service for business use at [company name] in Japan, for about [number] users.
Before we sign, could you please answer the following questions?

1. Is our input data used to train your models? Can this be turned off by contract?
2. Where is our data stored, and for how long is it retained after deletion?
3. Do you support SSO (SAML) and user provisioning for business plans?
4. Can administrators see and export audit logs of user activity?
5. What are the API rate limits and the uptime commitment (SLA) for business plans?
6. Can access be restricted by IP address or through our proxy?
7. Can we sign a business agreement under our company name with a purchase order?
8. What is the minimum contract term and the notice period for cancellation?

If any documents are available (terms, DPA, security materials), please share the links.

Best regards,
[name / department / email]
質問日本語での意味
1入力したデータは学習に使われますか。契約で止められますか
2データの保存場所と、削除後の保持期間を教えてください
3SSO(SAML)と利用者の一括登録に対応していますか
4管理者が利用の記録を見たり書き出したりできますか
5法人向けのAPIの上限と稼働率の約束(SLA)を教えてください
6IPアドレスや社内のプロキシで接続を絞れますか
7会社名義で、発注書を使って契約できますか
8最低契約期間と、解約の通知期限を教えてください

社内の担当へ回す文面

このリストには情シスが確かめる項目が入っています。担当ごとに、聞くことだけを抜き出して回すと返事が早くなります。

情シスへ確認を頼む文面
情報システムの担当者さま

海外のAIサービス[サービス名]を使うにあたって、次の点を確認させてください。

1. データがどこの国に置かれるか(手元の資料:保管地域の記載)
2. 二要素認証を必須にできるか(手元の資料:認証設定の画面)
3. いま使っている仕組みとつながるか(手元の資料:連携先の一覧)
4. 本番と同じ量で試したか(手元の資料:実際の処理量)
5. 1日に何回まで叩けるか(手元の資料:レート制限の記載)
6. 社内の回線から通るか(手元の資料:通信の許可設定)

【使う予定】[部署・人数・入れる情報の種類]
【いつまでに】[回答の希望日]

お手数ですが、よろしくお願いいたします。

稟議に添える確認表

確かめた結果を稟議に添える形です。「済」だけでなく、何を見て判断したかを1行残すと、あとで説明できます。

稟議に添える確認表
【サービス名】[ ] 【提供元】[ ] 【確認した日】[ ]

□ データがどこの国に置かれるか → 結果[ ]/見た資料[保管地域の記載]
□ 二要素認証を必須にできるか → 結果[ ]/見た資料[認証設定の画面]
□ いま使っている仕組みとつながるか → 結果[ ]/見た資料[連携先の一覧]
□ 本番と同じ量で試したか → 結果[ ]/見た資料[実際の処理量]
□ 1日に何回まで叩けるか → 結果[ ]/見た資料[レート制限の記載]
□ 社内の回線から通るか → 結果[ ]/見た資料[通信の許可設定]
□ 機密情報を入れてよいか → 結果[ ]/見た資料[社内の情報区分]
□ 1つのアカウントを共有してよいか → 結果[ ]/見た資料[規約の共有禁止条項]
□ 取引先の監査に答えられるか → 結果[ ]/見た資料[第三者認証の有無]
□ APIの鍵をどう配るか → 結果[ ]/見た資料[鍵の管理方法]

【確認できなかった項目と、その扱い】[ ]
【導入の判断】[進める/条件つきで進める/見送る]

自社で省ける項目を外す

会社の条件によっては、確かめなくてよい項目があります。当てはまるものに印を付けて、残ったものだけを確かめれば足ります。

省いてよいかの判定0 / 10 確認ずみ

印を付けた項目は、理由を稟議に1行残してから外します。

同じ分類で一緒に見ておく項目

このリストの外にあっても、同じ分類で一緒に止まりやすい項目です。

個人情報を入れてよいか

法務・契約前・導入可否に影響する。顧客の氏名を入力してから、越境移転の同意が要ると分かる。通らないときは「個人情報を伏せてから入力する手順にする」。個人情報を入れてよいか

越境移転の同意を取っているか

法務・契約前・導入可否に影響する。海外の事業者に渡すことを本人に伝えておらず、後から問題になる。通らないときは「利用目的の記載に海外移転を加える」。越境移転の同意を取っているか

顧客から預かった情報を入れてよいか

法務・契約前・導入可否に影響する。預かった情報の第三者提供が契約で禁じられている。通らないときは「顧客に確認を取ってから使う」。顧客から預かった情報を入れてよいか

個人契約のまま業務で使ってよいか

上長・契約前・導入可否に影響する。個人名義で契約して立替精算し、規程に反していると指摘される。通らないときは「法人契約に切り替える」。個人契約のまま業務で使ってよいか

言葉と支払いで止まりにくい候補

言葉と支払いで止まりにくいのは、画面が日本語で出て、料金ページに円の表示があるサービスです。当サイトが2026-09-25に公式サイトを開いて数えた結果では、96件のうち6件でした。

サービス提供元画面の日本語円の表示
Canva AICanva80%あり
Catchyデジタルレシピ79%あり
DeepLDeepL72%あり
tl;dvtldv72%あり
miibomiibo70%あり
Gemini for WorkspaceGoogle55%あり

Canva AI(画面の日本語80%)

Canvaのサービスです。言葉と円の表示は通っていても、上のリストの請求書・データの扱い・契約の名義は別に確かめる必要があります。

Catchy(画面の日本語79%)

デジタルレシピのサービスです。言葉と円の表示は通っていても、上のリストの請求書・データの扱い・契約の名義は別に確かめる必要があります。

DeepL(画面の日本語72%)

DeepLのサービスです。言葉と円の表示は通っていても、上のリストの請求書・データの扱い・契約の名義は別に確かめる必要があります。

数字は当サイトの実測で、提供元の公表値ではありません。サイトの作りは変わるので、申し込む前にご自身でも開いて確かめてください。

情シスが見る導入可否の項目についてよくある質問

全部の項目を確かめないと入れられませんか?

各項目に「省いてよい場合」を付けています。たとえば「データがどこの国に置かれるか」は「公開情報しか入れない場合」なら省けます。自社に当てはまるものを先に外すと、残りが絞れます。

誰が最終的に判断しますか?

このリストでは情シスが確かめます。判断は社内の決まりによりますが、「導入可否に影響する」項目の結果は、上長まで上げてから決めるのが安全です。

提供元から返事が来ないときは?

英文の質問を送って1週間返事がなければ、国内の代理店があるかを探すか、見送りの理由として稟議に残します。返事の無いこと自体が、運用中の問い合わせの目安になります。

次にやること

  • 省ける項目を外す
    各項目の「省いてよい場合」に当てはまるものを消して、自社のリストにします。
  • 影響の大きいものから確かめる
    導入可否に響く項目を先に片づけます。
    データがどこの国に置かれるか
  • 提供元へ英文の質問を送る
    社内で分からない項目だけを、まとめて1通で聞きます。