技術・接続
情シスが契約前に確かめること
- 確かめる項目
- 20項目
- 導入可否に影響
- 3項目
- 確認する人
- 1者
海外のAIを会社で使うとき、情シスが契約前の段階で確かめることを集めました。全部で20項目。チェックリストで漏れを無くし、資料をそろえ、海外の提供元へ英文で質問し、社内へ回すところまで進めます。
情シスが契約前に確かめることのチェックリスト
上から、導入できるかどうかに響くものの順です。済んだものに印を付けてください。
一覧で見る
| 確かめること | 影響 |
|---|---|
| データがどこの国に置かれるか | 導入可否に影響する |
| 二要素認証を必須にできるか | 導入可否に影響する |
| いま使っている仕組みとつながるか | 導入可否に影響する |
| 止まったときの補償はあるか | 契約の見直しが要る |
| ログはいつまで残るか | 契約の見直しが要る |
| 通信と保管が暗号化されているか | 契約の見直しが要る |
| どこに再委託されているか | 契約の見直しが要る |
| 社内のアカウントでまとめて入れるか | 契約の見直しが要る |
| 権限を段階に分けられるか | 契約の見直しが要る |
| 誰が何をしたか残るか | 契約の見直しが要る |
| 日本語で問い合わせできるか | 契約の見直しが要る |
| 返事は何時間で来るか | 契約の見直しが要る |
| APIが使えるか | 契約の見直しが要る |
| 終わったことを受け取れるか | 契約の見直しが要る |
| 接続元を絞れるか | 契約の見直しが要る |
| 日本のサーバーを選べるか | 契約の見直しが要る |
| 外に持ち出せる形で出せるか | 契約の見直しが要る |
| 情シスに何を説明するか | 契約の見直しが要る |
| 調査票をどう埋めるか | 契約の見直しが要る |
| 席数を後から増やせるか | 手戻りで済む |
先に確かめる:導入できるかに響く項目
このリストのうち3項目は、答えによっては導入そのものを見送ることになります。ほかの項目より先に確かめてください。
| 確かめること | 通らないときの手 | 省いてよい場合 |
|---|---|---|
| データがどこの国に置かれるか | 保管地域を選べる事業者か、日本リージョンのある事業者を選ぶ | 公開情報しか入れない場合 |
| 二要素認証を必須にできるか | 必須にできるプランに替える | 社内ネットワークからしか触らない場合 |
| いま使っている仕組みとつながるか | 間にデータの受け渡し役を1つ挟む | 単体で完結する場合 |
時期ごとに分ける
同じリストでも、確かめる時期が違います。時期ごとに分けて、前の段階で済ませておくものを先に片づけます。
契約前(20項目)
- データがどこの国に置かれるか(情シス)
- 二要素認証を必須にできるか(情シス)
- いま使っている仕組みとつながるか(情シス)
- 止まったときの補償はあるか(情シス)
- ログはいつまで残るか(情シス)
- 通信と保管が暗号化されているか(情シス)
- どこに再委託されているか(情シス)
- 社内のアカウントでまとめて入れるか(情シス)
- 権限を段階に分けられるか(情シス)
- 誰が何をしたか残るか(情シス)
- 日本語で問い合わせできるか(情シス)
- 返事は何時間で来るか(情シス)
- APIが使えるか(情シス)
- 終わったことを受け取れるか(情シス)
- 接続元を絞れるか(情シス)
- 日本のサーバーを選べるか(情シス)
- 外に持ち出せる形で出せるか(情シス)
- 情シスに何を説明するか(情シス)
- 調査票をどう埋めるか(情シス)
- 席数を後から増やせるか(情シス)
項目ごとの資料・つまずき・通らないときの手
データがどこの国に置かれるか
情シスが契約前に確かめます。影響は「導入可否に影響する」、確かめ方は「規約・契約書を読む必要がある」。
- 用意する資料:保管地域の記載
- よくあるつまずき:保管国が書かれておらず、取引先の調査票に答えられない
- 通らないとき:保管地域を選べる事業者か、日本リージョンのある事業者を選ぶ
- 省いてよい場合:公開情報しか入れない場合
二要素認証を必須にできるか
情シスが契約前に確かめます。影響は「導入可否に影響する」、確かめ方は「社内の担当に確認が要る」。
- 用意する資料:認証設定の画面
- よくあるつまずき:必須にできず、パスワードだけのアカウントが残る
- 通らないとき:必須にできるプランに替える
- 省いてよい場合:社内ネットワークからしか触らない場合
いま使っている仕組みとつながるか
情シスが契約前に確かめます。影響は「導入可否に影響する」、確かめ方は「規約・契約書を読む必要がある」。
- 用意する資料:連携先の一覧
- よくあるつまずき:つなぎたい先に対応しておらず、手で移すことになる
- 通らないとき:間にデータの受け渡し役を1つ挟む
- 省いてよい場合:単体で完結する場合
止まったときの補償はあるか
情シスが契約前に確かめます。影響は「契約の見直しが要る」、確かめ方は「社内の担当に確認が要る」。
- 用意する資料:SLAの記載
- よくあるつまずき:稼働率の約束が無く、止まっても何も戻らない
- 通らないとき:止まる前提で代わりの手順を決めておく
- 省いてよい場合:止まっても困らない用途の場合
ログはいつまで残るか
情シスが契約前に確かめます。影響は「契約の見直しが要る」、確かめ方は「社内の担当に確認が要る」。
- 用意する資料:保持期間の記載
- よくあるつまずき:30日と思っていたら無期限で、監査で指摘される
- 通らないとき:保持期間を設定できるプランに替える
- 省いてよい場合:監査の対象外の業務の場合
通信と保管が暗号化されているか
情シスが契約前に確かめます。影響は「契約の見直しが要る」、確かめ方は「社内の担当に確認が要る」。
- 用意する資料:セキュリティの説明資料
- よくあるつまずき:暗号化の記載が無く、調査票の項目を埋められない
- 通らないとき:技術資料を公開している事業者を選ぶ
- 省いてよい場合:一般公開の情報だけの場合
どこに再委託されているか
情シスが契約前に確かめます。影響は「契約の見直しが要る」、確かめ方は「規約・契約書を読む必要がある」。
- 用意する資料:サブプロセッサの一覧
- よくあるつまずき:再委託先が非公開で、取引先の監査に答えられない
- 通らないとき:一覧を公開している事業者を選ぶ
- 省いてよい場合:再委託の確認を求められない場合
社内のアカウントでまとめて入れるか
情シスが契約前に確かめます。影響は「契約の見直しが要る」、確かめ方は「規約・契約書を読む必要がある」。
- 用意する資料:SSOの対応状況
- よくあるつまずき:上位プランでしかSSOが使えず、費用が跳ね上がる
- 通らないとき:IDの棚卸しを手作業で回す
- 省いてよい場合:人数が少ない場合
権限を段階に分けられるか
情シスが契約前に確かめます。影響は「契約の見直しが要る」、確かめ方は「社内の担当に確認が要る」。
- 用意する資料:権限の種類
- よくあるつまずき:全員が管理者と同じ操作をでき、設定が勝手に変わる
- 通らないとき:権限を分けられる事業者を選ぶ
- 省いてよい場合:全員が同じ立場の場合
誰が何をしたか残るか
情シスが契約前に確かめます。影響は「契約の見直しが要る」、確かめ方は「社内の担当に確認が要る」。
- 用意する資料:監査ログの有無
- よくあるつまずき:操作の記録が無く、問題が起きても追えない
- 通らないとき:記録が残るプランに替える
- 省いてよい場合:監査の対象外の場合
日本語で問い合わせできるか
情シスが契約前に確かめます。影響は「契約の見直しが要る」、確かめ方は「社内の担当に確認が要る」。
- 用意する資料:サポートの対応言語
- よくあるつまずき:英語でしか受け付けず、障害時に説明しきれない
- 通らないとき:国内代理店のサポートを使う
- 省いてよい場合:自力で解決できる範囲の場合
返事は何時間で来るか
情シスが契約前に確かめます。影響は「契約の見直しが要る」、確かめ方は「社内の担当に確認が要る」。
- 用意する資料:応答時間の記載
- よくあるつまずき:時差で返事が翌日になり、業務が半日止まる
- 通らないとき:止まったときの代わりの手順を決めておく
- 省いてよい場合:急ぎでない業務の場合
APIが使えるか
情シスが契約前に確かめます。影響は「契約の見直しが要る」、確かめ方は「社内の担当に確認が要る」。
- 用意する資料:APIの提供状況
- よくあるつまずき:画面からしか使えず、既存の仕組みにつなげない
- 通らないとき:画面の操作を人が担う形に組み直す
- 省いてよい場合:画面だけで足りる場合
終わったことを受け取れるか
情シスが契約前に確かめます。影響は「契約の見直しが要る」、確かめ方は「規約・契約書を読む必要がある」。
- 用意する資料:通知の仕組み
- よくあるつまずき:終了を知る手段が無く、定期的に見に行くしかない
- 通らないとき:一定間隔で確認する仕組みを作る
- 省いてよい場合:即時性が要らない場合
接続元を絞れるか
情シスが契約前に確かめます。影響は「契約の見直しが要る」、確かめ方は「規約・契約書を読む必要がある」。
- 用意する資料:IP制限の対応
- よくあるつまずき:どこからでも入れる状態で、社内の基準を満たせない
- 通らないとき:社内ネットワーク経由に限定する
- 省いてよい場合:制限を求められない場合
日本のサーバーを選べるか
情シスが契約前に確かめます。影響は「契約の見直しが要る」、確かめ方は「規約・契約書を読む必要がある」。
- 用意する資料:提供地域の一覧
- よくあるつまずき:海外のサーバーしか無く、社内の基準に合わない
- 通らないとき:基準側の例外手続きを取る
- 省いてよい場合:地域の指定が要らない場合
外に持ち出せる形で出せるか
情シスが契約前に確かめます。影響は「契約の見直しが要る」、確かめ方は「社内の担当に確認が要る」。
- 用意する資料:書き出しの機能
- よくあるつまずき:独自の形式でしか出せず、別の道具に移れない
- 通らないとき:定期的に一般的な形式で控えを取る
- 省いてよい場合:移る予定が無い場合
情シスに何を説明するか
情シスが契約前に確かめます。影響は「契約の見直しが要る」、確かめ方は「社内の担当に確認が要る」。
- 用意する資料:セキュリティの資料
- よくあるつまずき:説明の材料が無く、審査で止まる
- 通らないとき:事業者の技術資料をまとめて出す
- 省いてよい場合:情シスの審査が無い場合
調査票をどう埋めるか
情シスが契約前に確かめます。影響は「契約の見直しが要る」、確かめ方は「規約・契約書を読む必要がある」。
- 用意する資料:取引先の調査票
- よくあるつまずき:事業者から回答をもらえず、期限に間に合わない
- 通らないとき:公開資料から埋めて、残りは注記する
- 省いてよい場合:調査票を求められない場合
席数を後から増やせるか
情シスが契約前に確かめます。影響は「手戻りで済む」、確かめ方は「その日のうちに確認できる」。
- 用意する資料:席数の変更条件
- よくあるつまずき:年契約の途中で増やせず、別契約を立てることになる
- 通らないとき:増やせる条件を契約前に確認する
- 省いてよい場合:人数が変わらない場合
海外の提供元へ送る質問
提供元の窓口は英語のことが多く、日本語で聞いても返事が遅れます。このリストの分類に合わせた質問を英文で用意しました。送る前に、自社の名前と使い方を書き足してください。
Subject: Questions before signing a business plan Hello, We are considering your service for business use at [company name] in Japan, for about [number] users. Before we sign, could you please answer the following questions? 1. Is our input data used to train your models? Can this be turned off by contract? 2. Where is our data stored, and for how long is it retained after deletion? 3. Do you support SSO (SAML) and user provisioning for business plans? 4. Can administrators see and export audit logs of user activity? 5. What are the API rate limits and the uptime commitment (SLA) for business plans? 6. Can access be restricted by IP address or through our proxy? 7. Who owns the outputs generated by our users, and may we use them commercially? 8. Do you offer indemnification against third-party IP claims for business plans? If any documents are available (terms, DPA, security materials), please share the links. Best regards, [name / department / email]
| 質問 | 日本語での意味 |
|---|---|
| 1 | 入力したデータは学習に使われますか。契約で止められますか |
| 2 | データの保存場所と、削除後の保持期間を教えてください |
| 3 | SSO(SAML)と利用者の一括登録に対応していますか |
| 4 | 管理者が利用の記録を見たり書き出したりできますか |
| 5 | 法人向けのAPIの上限と稼働率の約束(SLA)を教えてください |
| 6 | IPアドレスや社内のプロキシで接続を絞れますか |
| 7 | 利用者が作った出力の権利は誰にあり、商用で使えますか |
| 8 | 第三者の権利侵害の申し立てに対する補償はありますか |
社内の担当へ回す文面
このリストには情シスが確かめる項目が入っています。担当ごとに、聞くことだけを抜き出して回すと返事が早くなります。
情報システムの担当者さま 海外のAIサービス[サービス名]を使うにあたって、次の点を確認させてください。 1. データがどこの国に置かれるか(手元の資料:保管地域の記載) 2. 二要素認証を必須にできるか(手元の資料:認証設定の画面) 3. いま使っている仕組みとつながるか(手元の資料:連携先の一覧) 4. 止まったときの補償はあるか(手元の資料:SLAの記載) 5. ログはいつまで残るか(手元の資料:保持期間の記載) 6. 通信と保管が暗号化されているか(手元の資料:セキュリティの説明資料) 【使う予定】[部署・人数・入れる情報の種類] 【いつまでに】[回答の希望日] お手数ですが、よろしくお願いいたします。
稟議に添える確認表
確かめた結果を稟議に添える形です。「済」だけでなく、何を見て判断したかを1行残すと、あとで説明できます。
【サービス名】[ ] 【提供元】[ ] 【確認した日】[ ] □ データがどこの国に置かれるか → 結果[ ]/見た資料[保管地域の記載] □ 二要素認証を必須にできるか → 結果[ ]/見た資料[認証設定の画面] □ いま使っている仕組みとつながるか → 結果[ ]/見た資料[連携先の一覧] □ 止まったときの補償はあるか → 結果[ ]/見た資料[SLAの記載] □ ログはいつまで残るか → 結果[ ]/見た資料[保持期間の記載] □ 通信と保管が暗号化されているか → 結果[ ]/見た資料[セキュリティの説明資料] □ どこに再委託されているか → 結果[ ]/見た資料[サブプロセッサの一覧] □ 社内のアカウントでまとめて入れるか → 結果[ ]/見た資料[SSOの対応状況] □ 権限を段階に分けられるか → 結果[ ]/見た資料[権限の種類] □ 誰が何をしたか残るか → 結果[ ]/見た資料[監査ログの有無] □ 日本語で問い合わせできるか → 結果[ ]/見た資料[サポートの対応言語] □ 返事は何時間で来るか → 結果[ ]/見た資料[応答時間の記載] □ APIが使えるか → 結果[ ]/見た資料[APIの提供状況] □ 終わったことを受け取れるか → 結果[ ]/見た資料[通知の仕組み] □ 接続元を絞れるか → 結果[ ]/見た資料[IP制限の対応] □ 日本のサーバーを選べるか → 結果[ ]/見た資料[提供地域の一覧] □ 外に持ち出せる形で出せるか → 結果[ ]/見た資料[書き出しの機能] □ 情シスに何を説明するか → 結果[ ]/見た資料[セキュリティの資料] □ 調査票をどう埋めるか → 結果[ ]/見た資料[取引先の調査票] □ 席数を後から増やせるか → 結果[ ]/見た資料[席数の変更条件] 【確認できなかった項目と、その扱い】[ ] 【導入の判断】[進める/条件つきで進める/見送る]
自社で省ける項目を外す
会社の条件によっては、確かめなくてよい項目があります。当てはまるものに印を付けて、残ったものだけを確かめれば足ります。
印を付けた項目は、理由を稟議に1行残してから外します。
言葉と支払いで止まりにくい候補
言葉と支払いで止まりにくいのは、画面が日本語で出て、料金ページに円の表示があるサービスです。当サイトが2026-09-25に公式サイトを開いて数えた結果では、96件のうち6件でした。
| サービス | 提供元 | 画面の日本語 | 円の表示 |
|---|---|---|---|
| Canva AI | Canva | 80% | あり |
| Catchy | デジタルレシピ | 79% | あり |
| DeepL | DeepL | 72% | あり |
| tl;dv | tldv | 72% | あり |
| miibo | miibo | 70% | あり |
| Gemini for Workspace | 55% | あり |
Canva AI(画面の日本語80%)
Canvaのサービスです。言葉と円の表示は通っていても、上のリストの請求書・データの扱い・契約の名義は別に確かめる必要があります。
Catchy(画面の日本語79%)
デジタルレシピのサービスです。言葉と円の表示は通っていても、上のリストの請求書・データの扱い・契約の名義は別に確かめる必要があります。
DeepL(画面の日本語72%)
DeepLのサービスです。言葉と円の表示は通っていても、上のリストの請求書・データの扱い・契約の名義は別に確かめる必要があります。
数字は当サイトの実測で、提供元の公表値ではありません。サイトの作りは変わるので、申し込む前にご自身でも開いて確かめてください。
情シスが契約前に確かめることについてよくある質問
全部の項目を確かめないと入れられませんか?
各項目に「省いてよい場合」を付けています。たとえば「止まったときの補償はあるか」は「止まっても困らない用途の場合」なら省けます。自社に当てはまるものを先に外すと、残りが絞れます。
誰が最終的に判断しますか?
このリストでは情シスが確かめます。判断は社内の決まりによりますが、「導入可否に影響する」項目の結果は、上長まで上げてから決めるのが安全です。
提供元から返事が来ないときは?
英文の質問を送って1週間返事がなければ、国内の代理店があるかを探すか、見送りの理由として稟議に残します。返事の無いこと自体が、運用中の問い合わせの目安になります。
次にやること
- 省ける項目を外す
各項目の「省いてよい場合」に当てはまるものを消して、自社のリストにします。 - 影響の大きいものから確かめる
導入可否に響く項目を先に片づけます。
データがどこの国に置かれるか - 提供元へ英文の質問を送る
社内で分からない項目だけを、まとめて1通で聞きます。